
参加者:介護関係者ニキ
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
今回、私の友人「ハンJ太郎」さんからお誘いで、ハンJ速報読者様に向けて、私の職業「介護福祉士」の仕事や、日本の高齢化社会における「介護保険制度」を紹介する機会を頂きました。宜しくお願いします。
まず自己紹介をさせて頂きます。
私は介護歴9年です。介護業態の経験を挙げますと・・・
- グループホーム3か所
- 小規模多機能居宅介護2か所
- 介護老人保健施設1か所、
- 特別養護老人ホーム3か所
合計8か所経験しています。
私の介護の経験値は、恐らく他の職場の介護職員より、多くの施設・事業所を経験があり、高いと思います。
その為、介護業態別の仕事内容の違いを知っています。今回の記事でぜひ介護の仕事を知って頂き、興味を持ってもらえればと思います。
今回の記事は、全く介護の知識がない方でも理解できるような内容にしました。
介護保険制度の問題、超高齢化社会の到来
我々が生業としている介護の介護保険制度は、1997年に国会で決められた介護保険法に基づいて2000年より施行された制度です。
20数年後には、団塊の時代の子供のが高齢者になり30%を超えると言う試算もあります。
そのための準備として利用者の負担は応能負担から応益負担へ
✔ 応能負担とは
介護保険制度前のシステムで、利用する際に家族に大きな金銭的負担がかからない。
収入に応じて支払う金額が変わるシステムです。収入が少ない世帯は支払う額が少なく、収入が多い世帯は多くの金額を支払います。
かつて、介護サービスは老人福祉制度と老人保健制度に基づいて行われていました。
老人福祉制度では「応能負担」が用いられ、世帯の収入によって支払う利用負担額が異なっていました。
✔ 応益負担とは
介護保険制度が始まると、「応益負担」が用いられるようになりました。「応益負担」とは、収入の差に変わりなく、皆が同じ金額を支払うというシステムです。
サービスを利用する人が利用額の1割(もしくは2割 2015年8月から)を負担するというシステムに変わりました。
また2025年問題として、介護職員が38万人不足すると叫ばれています。
介護保険制度における財源構成は、公費50%、我々が払っている介護保険料50%です。更に説明すると・・・
公費の50%の内訳は国が25%、地方自治体が25%です。
今現在介護保険料50%の徴収年齢内訳(割合)は・・・
40歳から64歳が第二号被保険者・・ 32%、
65歳以上が第一号被保険者・・・・ 18%
と言われています。
そこで当然高齢化率は高くなるわけだから第二号被保険者の割合が減る、65歳以上の第一号被保険者の割合が高くなる。
介護保険料は現役で働いている40歳から65歳の第二号被保険者の給与・賞与が高ければ高いほど多く支払っています。
つまり第二号被保険者(40~64歳)の割合が減ると言うことは、介護保険料の徴収額が減少すると言うことです。
介護保険は徴収され何に使われるかと言うと、要支援、要介護者への介護サービス費です。
このままでは高齢化により第一号被保険者(65歳以上)が割合が増える。
介護保険を利用するための財源が足りなくなっていくという事です。
そこで国はどのような対策をとるべきか?一番最後にまとめてあります。
【関連記事:業態別仕事内容と年収】 ↓
介護保険制度、介護サービス費の種類
✔ 居宅サービス(デイサービスや訪問サービス)なら区分支給限度額の利用金額、
✔ 施設サービス(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設)なら定額制の利用料金、それぞれ一割が利用者負担と、その公費の9割を合わせた10割が福祉サービスに使われています。
福祉サービスを提供する事業所、施設にには利用者に一割負担分の料金を請求、後の9割は国保連(これが保険者自治体です)に請求します、
合わせた10割10万円が売り上げになります。
国保連とは・・・簡単に言えば、保険者元の市町村です。
国民健康保険団体連合会 国民健康保険団体連合会とは、国民健康保険法の第83条に基づき、会員である保険者(市町村及び国保組合)が共同して、国保事業の目的を達成するために必要な事業を行うことを目的にして設立された公法人です。
介護保険【①:居宅サービス費 】
①:居宅サービス費の区分支給限度額は要介護3なら26,750円が利用者負担分です。
施設や事業所は売り上げを立てるために、要介護3なら、MAXで26,750円が個人負担で使った分を請求する。
残りの9割が施設、事業所に9割負担分240,750円(もちろん利用者がサービスを利用した分の9割です)が国保連に請求します。
この居宅サービス費で間違いやすいのは、この金額は限度額で有って、実際に使った分が請求されます。
※例えば訪問サービスで一回身体介助を30分利用したら245円/一回です。
厚生労働省の区分支給限度額はこちらからどうぞ!
介護保険【②:施設サービス費 】
②:施設サービス費は一か月の利用料金が、要介護3で23,280円です。
この金額が定額で利用者負担分として請求されます。
残りの9割209520円を国保連に請求する事によって合計23,2800円/1カ月が施設の売り上げとして立つのです。
特別養護老人ホームは施設サービスになりますが、介護度が3ならば、10割232,800円の売り上げ、プラス居住費、食費を徴収しています。
話はそれましたが、介護保険制度を踏まえたうえで、超超高齢化社会では第二号被保険者の割合は減り、介護保険の収入が減る。
当然国の予算も収入が減る為、公費の介護保険料も悲鳴を上げてしまいます。
介護事業所、施設が商売としての売り上げが伸ばせないなら、給与はなかなか上げられない、高齢化社会で介護が有望なんて【大間違いです】と言う話です。
【関連記事:介護保険の売り上げ介護報酬】↓
介護保険制度の将来
因みに私の考えで、介護保険制度を守るため国は、なるべく借金を増やさないための施策として
✔ 介護保険料の徴収は40歳からですがどんどん下げて年金同様20歳から徴収される。
✔ また記事の途中途中に他の関係記事に飛ぶリンクが張り付けてあります。
✔ 介護保険料の金額が上がる。実際介護保険料の徴収金額は上がっています。これも限界があるでしょう。
✔ 更に介護保険利用者の負担率を1割、2割、3割とどんどん上げていかなければなりません。
※今現在も収入により、3割負担の仕組みがすでに出来ています。
【関連記事:転職まとめ記事】 ↓
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最後に介護に転職・就職を考えている介護職の方へむけて・・・
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コメント
コメント一覧
福祉、介護関係の仕事をしている人なら相談してみるのも
一つの手ではないやろか?
http://kaigohoiku-u.com/
http://irouren.or.jp/union/
http://www.fukuho.info/
こんな真面目な記事で言うのも変かもやけど本当にありがとうやで
介護の需要が増すから、キツいけど高収入で採用されやすいなんてなんとなく考えとったんだけど、そうじゃないんやな
今の仕事がダメになったら介護畑に転職しようなんて思っとった(本気でやってる人には失礼な話や、すいません)けど、そんな単純な話でもないんやね
勉強になりましたやで
俺の友達も介護士なんだけど、「3年働いたけどもう今の仕事に見切り付いた」みたいなこと言ってたな
一部かもしれんが上司患者双方からのパワハラもエグいらしいし…
共働きじゃなきゃどうにもならない低賃金に、
腰を壊したり夜勤とかでリズムが崩れてうつ病になったりが続出の重労働、
その上利用者からの暴言等でさらに心を病む人まで大勢いる。
給料だけは下の方で安定しているけど、他は一切お勧め出来ないわ。
濃厚接触不可避やからね
保育士とかもそうやろうけど
賃金変わらないのに基準ばっかコロコロ変えられて、利用者及びその家族の我が儘、施設側の経営の都合、行政の都合に振り回されて、コロナの影響でバイ菌を見るような目を向けられて。こんなんで生きていけるかよ。
緊急事態宣言下でも休業要請出てないからな。厚労省からの支給はマスク1枚だけ。危険手当ての目処も立ってないし、一人感染者出たら即休業、というか施設が廃業になるだろうから安定性にも欠ける。
こんな理不尽な業界が最強なはずがない。
もっと待遇上げてほしい。というか世の中の介護=底辺職って認識を改めるよう行政がもっと動いて欲しい。
体系立てて介護制度について説明してくれると理解しやすくて助かりますわ、ありがとうございます!
うちの母親(60代)が医療法人系のグループホーム勤務やわ
介護は決して安定的な勝ち組なんかじゃない
既に派遣さんとかで人員補充している状態だし、系列事業所でコロナによる欠員が出ても、管理者以外は年齢や健康上の理由のため応援に行けない状態だそう
本当にギリギリのところで回している状態
医療、介護関係の方々の頑張りに拍手で応えるのもいいけど、先ずはしっかりお金と物資を回して、ちゃんと安心して仕事できるような体制を整えんとあかん
でないと、感謝の押し売りになってしまう
体力もいるし、介助で足腰も痛めるんよ
大変なお仕事なんよ、ちゃんと報われるようにせんといかん
ニキの言う通りや!
介護職と保育士、看護師の三職は特に現状を改善すべき職業だと思うで
政府はくだらんアベノマスクに90億使うぐらいなら、もっと現場に対して支援するべきや
この記事にそのコメントか
失せろ狂人
それ面白いと思ってる?
正しく使われるんならそんなに文句も無いんだけどさ
お友達にばらまいてばっかりの安倍じゃ信用できない
ものすごい重労働にもかかわらず、それに見合った賃金もおやすみも十分に取れとらへんから離職率が高くなるからの人員不足という負のスパイラルに陥ってる印象
まだまだ持ちこたえてる現状の段階で介護福祉士の人員を増やすこと、待遇改善、給与増大を同時に行っていかなければ、いずれ介護業界は崩壊していくやろうなと思った
毎日毎日妄言といっしょにパヨクガーとかチョ●ガーとか聞かされる人がいると思うと・・・
昔あいのりで、北欧を旅してる一行が現地のおじいちゃんに「消費税25%って高くないですか?貯金はあるんですか?」ってインタビューしてるシーンがあってな。おじいちゃんは「なんで老後貯金をする必要があるんだ?この国は子どもの教育から老後までちゃんと見てくれるんだ。」って答えてた。
そもそも国の福祉政策や税への信頼が日本とはダンチなんやなって思ったわ(もちろん、不満に思ってる人もいるだろうが)。日本なんか、いくら消費税上げても老後や教育がよくなるなんて誰も思ってないし、税制への信頼もない。消費税を上げて法人税を下げろなんていう経団連みたいな身勝手集団が国を牛耳ってる。そんな国でいくら消費税を上げても無駄。
きつい待遇の介護士でも他の職よりマシっていう時代が来るかもな
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