参加者:TISM!



はじめまして。TISM!と申します。「サブカルおじさん」などと自称してまして、からあげ速報に主に映画のレビューを書かせてもらっております。どうぞよろしくお願いします。

今日はイギリスの社会派音楽ドキュメンタリー映画『白い暴動』を紹介します!内容に入る前にこの映画の置かれている現状をお伝えします。

1.上映館休止を受けて配信開始!

この映画は1か月前、4月3日に公開になったばかり。しかもこれは映画祭での上映を除いて日本が世界最初の劇場公開国なのだそうです。

しかし、コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて上映館は休館となり、見る機会が失われてしまいました。これは世界中で同じ状況のはずで、今公開されることに意義のある素晴らしい作品なのにビデオスルー(劇場公開されずDVDや配信のみになること)同様の扱いで埋もれていってしまうのは惜しい作品なのです。ぜひ、今!見ていただきたい!

劇場でやってないのにどうやって見るかって?

なんと公開直後にもかかわらず、コロナ禍の状況を受けて、配信が開始されています!

自宅でも“鳴らせ、闘いの音楽を!”『白い暴動』4/17緊急配信決定

Amazonプライム・ビデオでレンタル料1100円と、通常よりお高い値段設定ですが、なんとか応援する気持ちでポチリとしていただきたい。映画館で1800円よりお安いですから!

映画製作者や配給会社だけでなく、映画館も応援できる視聴方法もあります。

FEATURES:“ロック・アゲインスト・レイシズム” に迫った音楽ドキュメンタリー『白い暴動』 - UPLINK Cloud

アップリンクという渋谷、吉祥寺などで展開する映画館はクラウド上映をしていて『白い暴動』もラインナップされています。ここで見ると映画館にも収入になってさらに映画関連企業の応援になります。ぜひご利用ください!

では前置きが長くなりましたが、内容を紹介します。事実のドキュメンタリーですし、予告編や公式の紹介にもあることなので、ネタバレにはならないと思いますが、ネタバレに敏感な人は映画を見てから読んでくださいね。

2.「英国病」70年代イギリスでの移民排斥運動

1970年代のイギリス。「英国病」と呼ばれるほどに経済破綻状態にありました。一部の国民は、不安や不満を第二次世界大戦後に増加した移民たちに転嫁させていき、移民排斥の空気が流れます。

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黒人やアジア人などが襲われ、警察からも不当に拘束されるなどしたようです。

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そんな状況ゆえ、白人至上主義の極右政党ナショナルフロント(NF)が台頭して支持を集めてしまいます。

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街に広がる人種差別。当然、これに同調する人ばかりではなく、差別に反対する人たちがいました。そんなところから映画は始まります。

3.ロック・アゲインスト・レイシズム

さて、そこで登場するのがこのドキュメンタリーの主役、ロック・アゲインスト・レイシズム(RAR)です。

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わずか数人の若者たちから始まったRARは、人種差別撤廃を主張して、雑誌を自費出版することで抗議活動をします。

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この雑誌が今見てもカッコイイ!

さらにこの映画では当時の紙面をただ写すことはせず、文字や写真をアニメーションで動かして当時の躍動感を表現します。これがドキュメンタリーとしては反則的なのにカッコイイ!

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学校やライブハウスで販売された雑誌は、被差別者だけに留まらず、白人の若者たちにも共感を呼び、当時のパンクやレゲエミュージシャンまでも巻き込んで大きなムーブメントになっていきます。

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4.デモと音楽フェス

そして1978年4月30日、RARが決行したデモと音楽フェスに人は集まるのか?ネットがない時代、当日の直前までどれだけの人数が集まるのか不安なRARのメンバーですが…

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集まったー!

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10万人!!

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もちろん被差別者だけでなく白人も怒りの声をあげます。『白い暴動』です!

わずか数人から始まったアゲインスト・レイシズム、反差別運動が10万人のデモ行進に発展する物語って胸熱すぎます。しかもこれが事実、ドキュメンタリー!当時の映像なのです。

5.これは「今」の映画だ

これを見て「当時は大変だったのね」なんて呑気な感想を持つ人はいないでしょう。これは世界的にナショナリズムが台頭し、移民排斥を訴える声が大きくなってきた今、見るべき映画なのです

日本で、しかもハンJ速報を読んでいる方々なら必ず感じることがある映画なのです。

この映画の字幕を監修したのはブロードキャスターのピーター・バカランさんです。長く日本に住み、80年代からイギリスを始めとした洋楽を日本で紹介してきた人です。バラカンさんのコメント。

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まさに、70年代イギリスのドキュメンタリーでも、他人事ではない映画なんです。

皆様、GWやコロナ禍で自粛中のいます、ぜひ配信でご覧ください!